俺が、ゲット・タフという曲を作ってから、かれこれ17・8年経っている。
90年代中頃であったか?
いや、後半に差し掛かっていたか?
当時は、エレクトリックノマドというバンドで、この曲を殆ど毎回演奏していたように思う。
90年代は、今でこそ「失われた10年」と言われるようにはなっているが、まだバブルの浮かれた感じは色濃く残っていた。
世間では、「オルタネイティブ」やら「グランジ」などがあったにも関わらず、この曲のハードで重たい曲調は、自分の周りの雰囲気にはマッチせずに浮き足立っていたように思う。
他人から見れば「何言ってんの?」的な感触があったかもしれない。
むしろ、自分の置かれている状況などから、言ってみれば自分の事を曲にしたのかもしれない。
自分が、タフになりたかっただけかもしれない?そう思ったりもしてみた。
でも、何かが違うと、ずっと感じていた。
それも、「狼が来るぞ・・」というような、自分だけだったのだろうか?何か得体の知れない危機感をずっと感じていた。
それでも、薄っぺらなオブラートに包み込まれた雰囲気・空気が、世の中を支配していた。
軽薄という文字は、まるで日常を侵食したように「普通」となって、使われなくなっていた。
そしてしばらく、演奏するのを封印した。
今から数年前の話だが、この曲の権利を売るという話もあった。
今にして思えば、他人に売らなくて・・いや、売れなくて良かったかもしれない。
今現在、この曲を演奏したいと思う。
先の1月15日には、演奏した。
そして、この曲の長年実現不可能であった「現したかった側面」と、またそれとは違う素晴らしい面が、今のメンバーにて実現した。
それもある。
古い曲に固執するつもりは、無い。
しかし、今こそ「これ」をやりたいと思う。
今年中には、1月の、あのメンバーを必ずや招集したい。
今でも、俺は、タフになりたいのだ。
少しでも多くの時間を生き続ける為に。
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