こう言っていたのは、古沢良治郎さんと近藤等則さんだった。
それも、ほとんど同時期に彼等の口から同じ言葉を発せられたのを俺は目の当たりにした。
そして今までに出会った全ての素晴らしい先輩ミュージシャン達も、「その言葉」を胸に秘めていると感じさせる演奏を し続けている。
厳しい掟・・・のようなものだ。
俺もまた、その言葉を思い出す。
そして頭(コウベ)をたれる。
クダラナイ?
クダラナイと思いたかったら思えばいい!
そう、そんなこと・・音楽を裏切ったら大変なことになる・・と思ったところで誰も儲かりはしない。誰も。
しかし、そこで、ギリギリの場所で、たった一人ステージ上で格闘し続けていた
孤高に立つその姿こそが、彼等・ミュージシャンなんだ。
若かった俺は、その後姿を目撃してきた。
かつて、自分にとって初めてのヨーロッパツアーでの、移動するバンの中で
地平線に沈み行くデッカイ太陽を見ながら、近藤さんは、俺に言った。
「サカイ君!沈んでいっても最後まで輝き続ける太陽!あれこそがミュージシャンの鏡だ!アッハッハー」
その言葉をもらってから、ずぅっと俺の胸のなかにある。
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