Monday, April 09, 2007

論点の錯誤

どうも俺達ニポンジンっつーのは、論点がすれ違うというよりかは、論点を・問題の根幹を見抜けない性質なのかもしれない。
それをまた、「ヒトにはいろんな考え方がある・・」と、無理やりそこに押し込んで済ませてしまう傾向もあるのかもしれない。
いろんな人間の集合体で、話し合いともなると、この現象にほだされて、それだけでエネルギーを無駄に消費してしまいがちだ。

テレヴィをボーっと眺めていると、あの核廃棄物最終処分場候補地に名乗りを挙げてしまった、なんとも言いようの無い町の事が、画面に出ていた。

結局この町は、候補地の調査に支払われる「税金」目当てに名乗りを挙げたということだ。

ここで、一番に論点とならなければならないことは、「核廃棄物最終処分場」ということだ。
つまり、高レベルの放射能バリバリの核廃棄物をその町の地下300メートルに埋めてしまえ!ということ。
どうやら普通のゴミ?と勘違いしているようだ。

どう数値的に説明するかは素人の俺は出来ないが、簡単に想像すれば、広島・長崎の原爆に相当する放射能が、自分達の足元にガンガン運び込まれ増え続け、想像も絶する放射能量のゴミを引き受ける!ということだろう。

これが絶対に漏れない・・などという保証はどこにも無い・・否!存在しないのに・・なのだ。

前町長が、町の負債の50億円をこの調査費でチャラにしようと、また南海大地震への対策費とか?

待ってくれ!

たかがガラス固化した高レベル放射能廃棄物を地下300メートルに埋めて、それで南海大地震が来たら、どうするのですかね?

どうするもこうするも、それら廃棄物が地震の圧力で地殻が破壊されて放射能漏れどころの騒ぎじゃあない、そんなことになったら人間の手には負えないことは、証明されて然りなのだ。

それを金でどうしろ!という話ではない。

高レベル放射能廃棄物処理は、「完璧な処理が不可能」だから「ガラス固化(高レベルの放射能廃液をガラスと混ぜ合わせジェラルミン容器・キャニスタと呼ばれるものに入れる・自発熱は内部温度500℃と言われる)」でとりあえず!持ち運び出来るようにするだけで、それから「何万年に渡って監視・管理しなければならないもの(発熱を冷却し続けなければ容器は崩壊する)」なのに。

廃液をガラス固化されたキャニスタが、何万年も耐用年数があるはずもない。

ましてや「高レベル放射能」のブツから発せられる放射線による発熱などで、容器自体を侵食し腐敗させ破壊していくことは、容易に想像出来る。
更にガラス固化されたキャニスタでさえ、ガンマ線・中性子線などの放射線は、容器を突き抜け放出され続けてしまう。つまりは完璧に放射線を封じ込めることは、不可能だという。
またキャニスタの上昇し続ける温度を冷やすシステム(巨大な冷却装置)には、どうしても必ず放射線が漏れてしまうようだ。
そして、原発一基・一年間に稼動すると高レベル廃液のキャニスタが、一年間あたり30本も出来てしまう。
単純計算で日本国内の稼動する原発数を掛算してみれば、一年間に排出されるキャニスタの概算が解る。
55×30=1650?

必ず何万年も漏れ続ける放射線・・・こんなものを自分の住む所の地下に埋めるのか?


普通のゴミ?の最終処分場でもいろんな有害物質がそこから漏れて大問題になっているのに、この「高レベル放射能廃棄物」の扱いは、決定的な解決方法が皆無なことを知らなくてはならない。

「電気を使っているんだろ?だったらしょうがねえ!」とか・・・

原子力発電は、発電するのに最適な方法ではなく、最悪な方法なのだ。
排出するものは、CO2どころではない(CO2にしても勿論大問題だ)高レベル放射能なのだ。

ここで必ず絡んでくるのが、「金」なのだ。

金そのもので、人間は食ってはいけない。

紙幣や硬貨を食べられますか?

人間の存亡が、金にスリカワッテしまう、このバカらしさ。

だからイシハラは、築地のことにしても「アスベストがあるから・・」じゃあねえだろって!
候補地は、有害物質だらけだぞって!

そこには、相変わらずの土建屋絡みの「利権」が存在して、それが最優先されているだけだ。

この構図こそ、人類を滅亡に向かわせる最悪なるベクトルなのだ。

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